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2006年 03月 18日

季節の変わり目の海を眺めて・・・

季節の変わり目の海を眺めて・・・_a0045334_3491038.jpgSt. Gennaro教会の前の広場、Piazza St. Gennaroでしばらく子供たちがサッカーをしている姿や犬と戯れる姿をボ~っと眺めていたのだけれど、雲間からちょっと薄日がさしたこともあり、Praianoの散策と決め込むことに。教会の近くをフラフラしていたら目に飛び込んできたのは・・・。
Alla spiaggia / To the Beach / Zum strand。
なんでドイツ語が?!ま、それはおいといて・・・。
季節外れの浜辺へ向かってみた・・・。





季節の変わり目の海を眺めて・・・_a0045334_4182597.jpg多分アマルフィの街に共通していることのひとつは、海岸の崖の斜面を利用して村や街が作られた海洋帝国なため、非常に急な坂や階段が多いということ!!一体勾配がどれくらいのものかとか、浜辺から教会までの高低差がどれくらいなのかわからないけれど・・・。
Praianoは海沿いの村ではなく、崖というか岬の中腹につくられた村なので、浜辺までは随分と下りていかないといけないところ。浜辺までの道のりは緩やかな坂あり、急な階段あり、崖すれすれの細い道ありとなかなか楽しかった。

季節の変わり目の海を眺めて・・・_a0045334_3574464.jpg小さな道や坂の途中にも、普通に住居として生活されている家、そして多分別荘と思われる家、そして今では誰も住んでいないと思われるであろう家。たくさんの建物が。アマルフィに限らないけれど、こういう田舎の番地表示。かわいいものやおしゃれなものなど素敵なデザインも多いし、このノスタルジー溢れるポストが・・・。時が止まったままのようなこの村の雰囲気に溶け込んでいた。

季節の変わり目の海を眺めて・・・_a0045334_415063.jpg小さな浜辺へ向かう途中の道すがらに限らないけど、今回訪ねたアマルフィ海岸の街でたくさん見かけたのが、このように壁や道の塀、道路わきに埋め込まれたり設置されたこのようなマリア様の像や絵。どれも丁寧に手入れされ、美しい花が飾ってある。聖人に守られているんだという思いを胸に抱く信仰心も、この町の人々の心の豊かさを支えているのかな?

季節の変わり目の海を眺めて・・・_a0045334_484968.jpg石で造られた海へと向かう歩道を周りを眺めながらぼけ~っと下っていく。レモンの木やオリーブの木なども見かけたけれど、生い茂ったもう春はすぐそこまで来ていることを感じさせる深緑色をした木々。深呼吸をすると、まだ少し冷たい空気がす~っと気持ちよく、緑と海の塩の香りを感じる。そして、だんだんと波の音が聞こえてきた・・・。

季節の変わり目の海を眺めて・・・_a0045334_4124590.jpg潮のせいで痛んでしまっている白かったであろう壁の家並み、そして緑の中の石のスロープをくだり出た先にあったのはこんな階段。もうすぐそこに冬の終わり、春のはじめの誰もいない海が待っている・・・。

季節の変わり目の海を眺めて・・・_a0045334_417286.jpg厚く空を覆う雲の下のちょっとした隙間が薄いピンク色に染まり、カプリ島を際立たせる。アナカプリから見下ろした7月の紺碧の海でも、青の洞窟の海でも、9月の終わりのチレントの青い海でもない。目の前の海の色はエメラルドグリーンをもっと薄くしたような淡いブルーグリーン。まだまだ冬の海なのか?それともお天気がイマイチだからなのか?良くわからないけれど、時折大きな波が浜辺へ打ち寄せる。ただ打ち寄せる波の音に耳を傾け、海を眺める。日本で生活していた時に比べるとヨーロッパでの生活の時間はとてもゆっくり流れている。でも、その流れすら早く感じてしまうほど、ここでの数分間は長く長く感じられた。今回ここにこうして1人で来ることになったのは、1人になる時間が必要だったからで、こういう風に考える時間が必要だったからなのかな?
すべてのことは必要不可欠。きっと意味があるんだ。と。

季節の変わり目の海を眺めて・・・_a0045334_4282155.jpg海へ向かう途中、白い1軒の家の壁に埋め込まれていたタイルがとても気になった。どうやらプライアーノについての詩のよう。電子辞書と自分の知識を駆使して理解しようとしてみたが、まだまだ若葉マークが取れない初心者の片言イタリアーノでは他の人に理解してもらえそうな訳は出来なかったので、ここには原文のみ載せたけれど、ここに私がこのPraianoという小さな村に惹かれてしまった理由がある?!と思ってしまった。ここにはこう記されていた。


Praiano
Arroccate si son
le case e chiese
e la gente fidente
con i santi.
Su questo pezzo
di paradiso in terra,
che si affonda
sul mar verde smeraldo
alla ricerca
di assopite sirene.



季節外れの海でボケ~っと考えるってたまには必要。その為にここに着たんだわ。きっと。
帰り道・・・。来た道を戻ったのだけれど・・・。翌日筋肉痛になっているヒマは無かった。なぜなら翌日もたくさん上り下りしたから。(笑)
ちょっと今日は感傷的なタッチで思い出に浸ってみました。って思い出ってつい3日前のことなんだけど!!ああ、もうわたいはPraianoのとりこよ・・・。
上記のように色々とまたまた考え込んでいたために、上りきった後のBar del Soleでのニコちゃんラテがとても心にしみたのでありました。^-^

続く。

by kchan0221 | 2006-03-18 05:01 | Italia


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