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2005年 12月 23日

POSTAMT CHRISTKINDL

POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_1937988.jpg2005年最後の現実逃避(?!)。
Steyrから西に2kmのところにある小さな村、Christkindlへいってきたのであります。そこは幼子イエスという名の村。
クリスマスには多くの巡礼者、そしてクリスキンドル巡礼教会の裏に設置される特別郵便局、Postamt Christkindlにオーストリア国内外から人々が特別な消印を求めて!やってくるのであります・・・。






POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_19442624.jpgまずはSteyrの街の中心の広場、StadtplatzにあるMarienkirche前からOLDTIMER POSTBUSに乗ってChristkindlへ向かいます。いつもこのバスが運行されている訳ではないのです。今年は11月25日から年末12月31日まで。この時期だけの運行で、それ以外の時にChristkindlにいくには車かタクシーということになります。(多分普通のバスも本数は少ないけれど運行されているとは思うのですが・・・)これはそのバスのバス停なのだけれど、下にポストがあるのですが、ここに切手を貼ったカードを投函すると、特別郵便局の消印を押して配達してくれるという・・・。(笑)

POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_19494921.jpgそしてこのOLDTIMER POSTBUS。もう見るからに古そう。今の車はとても音も静かだけれど、これは1950年代中ごろのバスだそうですごい音と揺れ。これまたノスタルジーあふれる懐かしさ。バス停に着く時や、走っている最中に子供たちがバスに向かって手をふったりした時には、このバスの独特の3音のホーンで存在感を示します。あ、OLDTIMER POSTBUSが来た!と音だけでわかるのであります・・・。

POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_19535441.jpgPOSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_19543238.jpgこれまたすごく古~い運賃箱?!というのかな?本当にこれでがっちゃんがっちゃ~んと切符を購入発券。


ちなみに運賃は片道だと2.20euro、往復3.50euro。約15分のバスの旅。

POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_19563634.jpgPOSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_1955132.jpg
POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_1955505.jpgバスの車内はこんな感じ。運転手さんはあいにく後姿しか撮れなかったのだけれど、昔の制服を着ているし、買った切符にはさみを入れてくれるのも昔のタイプのやつなの。この運転席のハンドルやスピードメーターも、よくここまでの状態でこのバスを保存してたな~と感心するほどの古さであります。
POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_1958376.jpgPOSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_19571796.jpg
バスの横からの写真はもう既にお見せしていたのだけれど・・・これ、前と後ろです。(笑)

POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_20161745.jpg一面の銀世界の中ノスタルジーバスで走ること15分。到着。Steyrの市内よりもやはり雪が深い・・・。そんな中まずはChristkindl Pilgrimage churchへ。階段を下りたところには・・・。

POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_20191675.jpg典型的なバロック建築のこのクーポラが印象的な巡礼教会があるのです。そしてこの村、Christkindlとこの教会が建築されるまでの由来を調べてみたらとても面白かったので、ここでご紹介。本当はAustrian POSTの説明文が一番詳しくて興味深かったので訳そうかと思いましたが、日本語での紹介が政府観光局のサイトにあったのでこちらを引用。
 人々が今よりずっと信仰心の厚かった17世紀の頃、シュタイヤーの町に指揮者で消防士のフェルディナンド・セントルという人物が住んでいました。彼は持病のてんかんの発作に苦しみ、人里離れた小さな森の中で暮らしていました。セントルはとても信仰深い人で、トウヒの木の幹に聖家族の絵をとりつけ、その前でいつも礼拝を行ない、健康の回復を願って一心に祈りました。そうして1695年ごろ、彼はシュタイヤー修道院のシスターから鑞でできた幼いキリストの像を買い、それをトウヒの木の中に納めたのです。

 その時から、セントルは毎週その木の元で礼拝を行ない、自分が行けない時には妻をかわりに行かせました。すると不思議なことに、てんかんの発作の回数が次第に減り、ついにはまったく発作が起らなくなったのです。この出来事は、まもなく周辺のあらゆる人々に知られることとなり、多くの人々が、この聖像を拝みにくるようになりました。そして、1699年にこのトウヒの木の回りに木造の礼拝堂が建てられたのです。

 ますます多くの人々が、この「クリストキント」の像を拝みにくるのを見ていたガルステンの大修道院長は、そこに教会を建てる必要があることをパッサウの司教に申し出、1708年4月16日、教会建築の許可が下り、5月31日に教会の礎石が厳かに設置されました。建設に着手したのはカルロ・アントニオ・カルロネ、あるいは彼の弟ジョヴァンニ・バティスタ・カルロネであるといわれています。そして、オーストリアのバロック建築家として名高いヤコブ・プランタウアー(メルクの修道院が代表作)が、この教会を完成し、司祭館を建築しました。

POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_20271884.jpg今日では、祭壇のまん中にかつてのトウヒの木が置かれ、その後ろに雲の間を飛び回る美しい天使の絵がかけられています。祭壇の聖櫃は地球をかたどり、それぞれの大陸が浮き彫りになっています。

(これが祭壇の写真です。小さくて見えにくいけれど、中央に丸い地球をかたどった聖櫃が見えるでしょうか?!)

POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_20353374.jpgちょうどこの巡礼教会の中に入ったときには上記の内容について、子供たちが熱心に話を聞いている最中でした。内部はとても明るく、素敵な教会でした。メルク修道院と同じ建築家ということなのだけれど、確かに以前訪れたメルク修道院につながるところがあるなあと。祭壇の金色と共にこのクーポラの柔らかな暖かい雰囲気の天井画も心に豊かさと安らぎを与えてくれる気がするのであります。
そしてささやかな祈りをささげた後は・・・。こちらへ。

POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_20364250.jpg巡礼教会の裏手に回り階段を下りるとそこにあるのです。この建物が。
Postamt Christkindl。
こちらは1950年よりクリスマス期間中にだけ特別に設置され続けている郵便局です。設置当初はなんと!1人の局員さんが42000通ものクリスマスカードに消印を押したという!!その後も年々このクリストキンドル特別郵便局より、または経由でクリスマスカードを送る人が増え続け、今では局員さんも16人になっているそう。去年は2百万枚ものクリスマスカードがこの郵便局経由で世界中に配達されたそう。
オーストリアでも毎年クリスマスの記念切手が発行されていて、今年の切手はこれ。そしてクリストキンドル郵便局経由だとこんな感じの消印が押されるのであります~♪↓
POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_2050304.jpgPOSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_20511667.jpg郵便を送るには普通と速達扱いのPRIORITYと2種類があって、ヨーロッパ圏内だとはがきはこの切手の0.55セントでPRIORITY扱い、封書だとこれ1枚だと普通、2枚貼ると速達扱いになります。日本やアメリカへは1.25ユーロでした。この郵便局オリジナルの記念切手も数種類あり、ヨーロッパ圏外へのポストカード、そして今回は時期も時期だったので圏内への封書もPRIORITYで出したので、切手を2枚以上貼るわけですが、さすがっ!うちの近所の郵便局だと、言わないと絶対に印刷シールを貼られるのですが(だから切手くれといつもいいます。で自分で貼って出す。)ここでは、同じ封筒やカードに貼る切手、種類を変えて貼ってくれました♪

POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_20561220.jpg郵便局のカウンターはこんな感じ。2つカウンターがあり、郵便物を差し出すと、上に書いたように切手を貼って特別スタンプをその場で押してくれます。本当はスタンプを押している図を写真に撮りご紹介したかったのだけれど、そうなると送り先の友人の住所がもれなく写真に写ってしまうので断念。(笑)

POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_20582144.jpgPOSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_2059163.jpg
POSTAMT CHRISTKINDL_a0045334_20594022.jpgもちろん郵便業務のほかにも特別郵便局なので、色々な物が売られています。記念切手をはじめ、記念シートやオリジナルのポストカードなど・・・。自分用に記念に何か買って来たの?!
いえいえ~買ってませんけどね~、いつものごとく、自分で自分宛に郵便は送ってきましたよ。(笑)<これ旅行先でよくやる。現地で素敵なポストカードを買って、友人に出すついでに自分宛にもその土地の切手を貼って送るの~。(笑)

オーストリアに住んでいるからこそ、自分でこのPostamt Christkindlに足を運び、実際この目でスタンプが押されるのを見られたので、この雪で寒い中、電車代かけて(ちなみに24ユーロはやっぱり片道だった・・・。--;安いと思ったら。ハハハ。)いった価値は十分ありました♪

で・・・。今年はもう無理でしょうが、来年はこのPostamt Christkindl経由でクリスマスカードを送りたい!!というあなたのために・・・。日本からも送る方法がありますので、ここに記しておきます。

まず・・・。オーストリアに住んでいる場合。
*現地に行く <これはKchanが今回やった方法
"VIA Christkindl" のステッカーと切手を貼って普通のポストに投函
(このステッカーはオーストリア国内の郵便局で入手可能)
*大量の郵便物の場合は切手を貼ってある郵便物を大きな封筒に入れ(もちろんこちらにも必要な切手は貼りましょう!!)Christkindl特別郵便局宛に郵送

そしてオーストリア国外から。
*オーストリアへの切手を貼った封筒の中に、切手を貼っていないクリスマスカードを入れてChristkindl特別郵便局へ郵送。その際1通の郵便物につき国際返信切手券1枚(1枚150円・郵便局で発売)を同封すること。

あて先:
Christkindl Postoffice
A-4411 Christkindl
Austria

Tel. +43 (0) 7252/52600 or. +43 (0) 7252/52340
Fax +43 (0) 7252/45009

http://www.christkindl.at/

*ちなみにクリスマス限定切手はPost.atのサイトで通信販売で購入も可能です。また直接(今年は11月の2日からでした)クリストキンドル特別郵便局宛に切手とステッカー(Via Christkindl)を注文することも可能です。ご参考まで。

by kchan0221 | 2005-12-23 21:25 | Austria


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